東京建築士会 港支部総会用資料2024.05.20
定例会議の実施と活動の概要
・2023年度内に12回の定例会議を開催し、各種課題に関する討議を行った。
・2021年度で規定された高輪の斜面地緑地が連続するエリアのまち歩きを以下に示すように2回実行し結果を逐次まとめていった。
■10月30日(土曜日) 緑・水と歴史と文化のまちあるき 高輪台・御殿山地区
・当日は東京建築士会港支部のメンバーに加えて「NPOみなと外遊びの会」のメンバー2名と「白金台2・3丁目まちづくり協議会」のメンバー1名を加えて以下に示すコースにてまち歩きを行った
■12月23日(土曜日) 高輪台 湧水調査まちあるき
・まちあるきに際しては「港区湧水地下水 実態調査 令和3年8月(湿潤期)、11月(渇水期)実施」を前提資料として検討し、湧水箇所を特定した。これに基づき事前に寺社等に連絡し見学を行った。
新たな持続可能なまちづくり計画策定に向けて
2-1.前年度の「まちあるき等」の活動実績を踏まえ港支部としての計画提案を策定し、港区の担当部署等に働きかけを行い、港区のまちづくり計画上の施策としての実現化を図る活動を行う
2-2.高輪の崖線周辺地域を対象とした「緑と水と歴史的文化資産」を活用した新たな時代に対応した「持続可能性の高い地域づくりの具体的なモデル」を作成
2-3.東京都や港区サイドの地域開発方針情報を踏まえ更に勉強する必要がある
既に情報の収集を行っているが、東京都の当該地域に関するガイドライン、港区まちづくりマスタープラン、港区緑と水の総合計画、港区みどりの実態調査、港区.三田・高輪地区まちづくりガイドライン、港区各種ハザードマップ 等を更に読み込み具体的提案モデルとの関連性を明確にする。
2-4.高輪の崖線周辺地域の文化的資産の再度の洗い出しとこれらを前提としたまちの在り方を訴えかける方策の検討
緑と水(環境形成資源)や文化的資産の歴史性や地形的な特性を認識し、港区の地域・地区特性を活かしたこれからの「まちづくり」の在り方を訴えかける。(持続可能性の高い まちづくりの考え方を提示)
2-4-1.「緑と水と歴史的文化資産」を巡る「まちあるきネットワークルート図」を作成
・市民にとって分かりやすくデザイン化された「まちあるきネットワークルート図」を作成し地域の魅力をアピールし、より多くの人々にこの地域の魅力を知ってもらう契機とする。
・「まちあるきネットワークルート図」は路地等(通称:ねこ道)も対象とし、知られていない魅力的な資源(まちの構成要素)を紹介しつつ巡るルートを想定する。
・より多くの人々にこの地域の魅力を知ってもらう事により、「街の資源を活用した新たな視点からの街づくり」の機運を高める。
・これらの検討を通じて「これからの地域づくりのモデル」を具体化して行く。
2-4-2.この活動は我々単独ではなく、考え方が同じ方向の種々の団体と協力して進めていきたい、検討案作成の過程で下記に示す地域に係わる多様な人材に参画してもらう事を考える (港会の組織的柔軟性の確保) ※以下の太字の方々とは既に協力関係にある
・JIA 建築家協会会員 港区白金台在住会員 (今井氏・大倉氏)等
・東禅寺 (住職 千代城氏)
・NPO法人 みなと外遊びの会 (理事長 木下氏)
・NPO山の自然クラブ(森林インストラクター 杉山氏)
・白金台2・3丁目まちづくり協議会(副会長 秋元氏)
・明治学院大学 教員 学生
・東海大学品川キャンパス 教員 学生
・区立高輪台小学校 教員 生徒 等々
2-5.三田・高輪地区緑の丘(崖線)の保全・拡充活動は緑の丘に集積している既存の緑地を整備し、緑をさらに増やし、尾根の道を中心に猫道を利用して、ネットワーク化して緑と湧水のつないでいくもので、具体的には次のような活動を考えている。
2-6.二本榎・聖坂の通り(特別区道1024号線) 柘榴坂(特別区道1051号線)の道路幅員拡幅(都市計画決定:15mに拡幅)に関しての提案素案
「港区都市計画道路現況重ね図」にて拡幅予定図 確認済
2-6-1.二本榎・聖坂の道路拡幅(15m確保)により失われる緑と歴史的資産を保全・再生する提案を行う
2-6-2.車道・歩道部分の舗装素材の工夫し景観形成を図る提案を行う
2-6-3.住宅地街路のデザインガイドライン・コントロールの参考事例
2-6-4.道路に関係する エクステリア部品の景観的工夫の提案 歴史的な街並みに配慮してグレード
高い外構部品の活用する 案内板、ボラード、ベンチは歩道の幅員が狭い事に配慮した物を選定する
2-7.高輪地区に複数存在する区立公園の市民の活用・活性化を図る
2-7-1.各公園の活用方の提案
(1)高輪森の公園
「NPO港そと遊びの会」のプレイパーク事業の一層の推進を図る
・近い将来には高輪の森公園に隣接して超高層ビル群が建設される。(2027年には品川西口開発A地区のビルが竣工予定)
・このような近未来における「高輪の森公園」周辺の環境条件の激変(オフィス就業者の増大、柘榴坂に公園が土地利用上直接面する事になる、公園への歩行者アクセス利便性の向上)を受けて、周辺需要に応じ公園の拡張部分では以下に示すような活用方策が考えられる。
図出典:令和4年5月20日港区建設常任委員会資料より
(2)高輪公園・三田台公園・亀塚公園
公園を市民交流、コミュニケーション形成の場として機能するように !
地域コミュニティ醸成のできる機会を提供する場として位置づける為に 様々な活動を許容できる空間として提案を行う
■公園での四季折々の伝統的行事開催が出来るように !
■公園で朝市(マルシェ)を開けるように !
■公園で花植え・花壇作りの講習会を開こう !
■公園に野鳥を呼んで観察しよう ! (エサ台・巣箱の設置)出典:Googl より
■公園でお泊り会を開催しよう !
■公園の一部を区民共同菜園(クラインガルテン)に !
■公園で地元商店会のイベント 出店を開こう ! (猿町公園の事例)
■公園の植生に関する説明書を整備する
2-8. 寺社の境内
2-8-1.高輪台 寺巡りご朱印帳システムを作り寺町の存在をアピールする
■山手七福神巡り 御朱印帳の事例 参考資料
2-8-2.寺社の境内にお休み処を整備しよう ! (泉岳寺の事例)
2-8-3.各寺院に統一した案内板を整備する
・定型の案内板を用意し各寺に自らの歴史的成立や由来について記述してもらう
・英語の翻訳文を付ける。 国際化対応
・境内の植物に関する情報を提供する
2-9.街角や通りにお休み処を整備しよう! (公開空地等の有効活用を含む)
2-10.一連の検討に基づく成果品の提示と効果的な情報発信 活動主体活性化
2-10-1.港区の行政上の施策に反映してもらう
・港区副区長への提示と提案を行う
2-10-2.活動主体へのアプローチを積極的に行う
・「NPO港そと遊びの会」への積極的アプローチを行う
まちづくり計画及びコミュニティ活動案を協働して作成する
・民間企業の参加要請 例-1.モンベル品川店 等(アウトドア用品店)へのアプローチ
例-2.地元商店会共同組合への働きかけ
・メリーロード商店会
・西町商店会 等
2-11.成果品イメージ
以上